みかずきのいえ

 
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英雄伝説3 白き魔女クリア 最終章

おはようございます、みかずきです。
ゆうべ英雄伝説3の白き魔女をクリアしたのですが、いやぁ…感動しました…!ものすごく感動しました。

クリア感を楽しんでもらおう!という強い意志はこの頃から健在のようで、ラスボスに挑むところからエンドロールの完了まで実に1時間以上かかったのではないかと思います(´^ω^`)ブフォwww
↑94年のゲームですよ!その容量の時に、あれだけたっぷりと時間使ったんだからほんとうにすごいなと。

さて、7章の最後はそのまま最終章への導きでしたね。
ゲルドの墓が本当にうっそうと生い茂る草むらの奥にひっそりと建てられてて、そこにデュルゼルの折れた心とともに剣が突き刺さっているのが、これでもかというほど悲しくてとても重い気持ちになった事を覚えています。
デュルゼルの積年の想いと魔女の果たされなかった悔いみたいなものかな、あたりは悲しみに包まれていて少し心は二の足を踏んだような、そんな気持ちになりました。
bgmもとても悲しかった


でも、ジュリオとクリスを見た時にデュルゼルさんの中では確信があったのですね。
エンディングを見てこそですが、救世主こそ現れればこの悲しみも乗り越えられるチャンスになると魔女もそう思っていたはずで。

白き魔女は最後の巡礼が終わったとき、あとは巡礼を終える救世主が現れるまでその強き魂を残しておく必要があった。
たしかに体は滅びている方が不可侵領域にその魂を保管しておけるのかも?しれませんね。
デュルゼルはただの魔力のない人間ですから、白き魔女を心から慕っていた彼が魔女に縛られ、彼女が死にゆくシーンを黙って見せられてしまう辛さといったら、計り知れません。
半分隠居し囚われの身となりこの世を憂い、ドルフェスの塔に引きこもって歳をとってしまうのは無理もない話です。
 たぶん、心から愛していたのではないかと。かれは不器用そうですからね… でも最終的に魔女の想いをつないでくれた。私は今作、このデュルゼルが一番大好きでした。
彼の気持ちを思うと、なんとなく魔女の心にも触れる事となって、今でも涙が出てきます。

ラスト、死してなお魂だけの存在となってその聖なる存在そのものでラウアールの波にぶつかろうとする彼女の清き後ろ姿を20年の時を経てようやく見たデュルゼルが投げかけた精一杯の言葉…


どうして…どうして、そんなに優しくなれるんだ…
世界が君に、何をしてくれたというのだ…!


私ちょっとここ、かなり泣いてしまいまして…
たぶんね、20年の重みが大きいのです。今回ふってわいた話というだけでもおそらく感動しますが、20年の時を経て、デュルゼルの挫折や苦悩・希望の先に、だれも予想しなかった結末で、白き魔女本人だけが知っていた最後の第3の方法で、世界中みんなの善意を集めて犠牲にしなかった方法で片付けたことがね。
あの絶望の時代にあって彼女は、この世界の人たちの善意を信じ抜いたわけです。
言い伝えが20年失われない事、ジュリオとクリスという巡礼者が諦めずに最後まで辿り着く事、その周りの仲間たちが協力してどんな困難も助け合ってくれる事、
そしてデュルゼルが最後まで腐らずに導いてきてくれる事…
そこまで持ってきたらそれと引き換えに自分の魂をこの完成したシナリオの上でラウアールの波にぶつける事ができるって事。

みんなの善意や協力も尊いのは勿論だけど、その上で魔女ゲルドがそれを信じてその身と魂を捧げて待ち望んだ結果と思うと、
あのデュルゼルの投げかける言葉が、あまりにも深く重く、私は泣いてしまったのでした。魔女ゲルドを匂わす時によく流れていたbgmはここでも流れていましたね。重厚な音楽です。

はぁ。感動した。

個人的に、王妃イザベルはクリアしてみると本当に悪い人とは言い切れない部分もあるかなぁと。
彼女には彼女なりに自分の世界を救うという信念があって、前例としては元々の世界に波をかえすわけですから。

でもね、都合の悪い歴史はつたわっておらず、歴史を知らないジュリオ達に、「僕たちの罪って何なの?」という、子供の単純な問いに彼女はこたえなかった。

私はね、今回ジュリオとクリスの子供達による明るい旅は、ここにあったんじゃないかなって思うんだ。
これが主人公が大人たちだと、このなんとも言えない感動は生まれにくかったのではないかな。

伝わるかな
今回この世界が悪かったのは確かに諸悪の根源です。
でも、何も知らされてないジュリオたちの世界の人が滅びの直前、
「僕たちの罪ってなんなのさ…!」
としきりに声をあげます。
同じ事で苦しんだイザベルはこれにこたえられないのですね。
迷いがあったのか、なんだったのか
もともとラウアールの波とともに死ぬ運命にあったイザベルの心の迷いが「自分を倒せばラウアールの波の行き場を変えられるかも?しれない」という謎の行動を促すに至るのが、
彼女にもどうしていいのか分からなくなってしまった=悪人にはなりきれなかった、と私は思っています。

ルードの王も言っていましたね、
「私には彼女の笑顔や優しさしか思い出せない」…と。
いい人だったのではないかな、と個人的には思う。
いやいい人っていうか、心からの悪人にはなりきれなかった人。
彼女もまた20年何かしら抱えていたものがあったのではないかと感じずにはいられない、このあたりはプレイヤーの想像に委ねられた部分かなと受け止めました。

主人公が幼く、基本的には明るい物語でしたから、ストーリーの本質というか核の部分が重く辛くかなり切ないだけに、双方が際立ってなかなかギャップのある満足感を得ました。

素晴らしい作品でしたねv
盗賊の彼が石を当てる事百発百中の伏線は、6章あたりで敵をハメ叩きにぶつけたあの笑える一幕だった件も忘れちゃいけない。
あれがかなり最後のシーンで重要な役割を果たすのだから。
────大丈夫、お宝は盗まれたりはしないよ。だって彼らは今まで一度だって盗みに成功してないんだから。
 きっと悪人にはなれない性格なんだね────
ジュリオたちにこう言わせた彼ら盗賊団も、すっかり愛されキャラとなりましたねv
照れ屋さんでちょっとヌケてて、仲間思いで腐れ縁で。
大好きでした。


素晴らしい作品でした。
ある程度覚悟はしてプレイしましたが、ここまで素敵な作品とは思いませんでした。
他のファルコムのように好きなbgmだらけというわけではありませんでしたが、いい曲はかなり少ないながら光っていたと思います。

古いせいか、個人的にはキャラデザが最後まで好きになれなかったかな。まぁでも、このストーリーを思えばそんなことは微々たる事というか、些細な事です。

Twitterにはクリア時、このようなつぶやきをしました。
https://twitter.com/mikazukishiki/status/1365256608209534981?s=21

白き魔女における他に書いた感想はこちらです

英雄伝説3 白き魔女 第4章終了 オルドス終了