みかずきのいえ

 
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おもひでぽろぽろ

年上の人なんかと映画の話に花を咲かせていると、たびたび話題に上がるのがこのジブリ作品、
おもひでぽろぽろです。

調べてみると原作は1988年あたり、1991年に劇場公開と…それはわたしも知るわけないなと感じるわけですが
(しっかーももののけ姫ー千と千尋の間かとおもっていたら、魔女の宅急便のあとの可能性もあり。と言うことです。←そこらへんになるとよく分からない)

兎にも角にも。
見てみての感想は、これは

大人になって観ないと絶対に分からない作品だったなぁ

って事。そしてできれば都会と田舎を知っている方がよりベターかなとも感じました。
結婚でもなんでもいいや、実家を出たことがある人。

田舎を憧れるところの素晴らしさ、
楽しさ、珍しさ、

浅はかさ、無知さ、

あたたかみ、
人が満足するという事の根っこや根拠、
現実 そして相反する勢い…
エトセトラ、エトセトラ…

そういういろんな要素が詰まっている事
主人公の素の部分なんかが彼女が一番心に焼き付いている小学生時代なんかがさらけ出されてきて、それがいっこいっこ、鑑賞している自分にも経験のあるようなものばかりで、
心苦しい気持ちになりつつも、ひとつひとつ懺悔し、共有し、そしてあの頃の苦しさから解放されていくような気がしました。


こころに残っているのは、
小学五年生、分数の「割り算」ができる人は、その後の人生もすんなりいくという事。

ーー頭がよくないくせに、こだわりばっかり強くってーー

懐かしむように微笑むタエ子がまさにこの私だと思い、当時この分数の割り算にこまって結局数学も苦手なまま大人になってしまった自分を思い、たまらない気持ちになりました。

↑子供の頃は頑張ってやり方の方程式的に覚えましたが、実はこの本質というかコウイウ事かな?なーんて意味がわかったのはそのずっとあと…
社会人になってから、簿記のお勉強をした頃ようやくだったのでした((*´∀`))ケラケラ

↑消費税は1.08をかけますが、
税抜き金額を調べる時に1.08で割るんですね。
0.08パターンもこれをつかうわけで、
その辺りで、分数や小数点をかける・わる意味だけはなんとなく理解して、はじめて分数の割り算を納得していたわけです( *`艸´)プクク

さらに私はひねくれていて、当たり前に計算して疑問が湧く意味がわからないしー!とドヤるまわりが憎かった。
それ分子と分母ひっくりかえしてるだけでそ!
みたいな( *`艸´)


3分の2このリンゴを4分の1で割ったら、
なんでリンゴが増えるのよおおおお!!!

と頭を抱えていた彼女の気持ちが痛いほどよくわかるv
4ぶんの1はすでに割られているから、それで割るという意味は日本語の問題を彼女は持ち込んでいるわけですよね。
でも算数にだってこれはとても必要な要素で、
方程式的に覚えることは論外としてw 

 4で割る事の意味と、4ぶんの1で割る事の比較と意味をあの頃に考える機会がもしあれば。
それは
計算がとけて100点取ることなんかより、ずっとずっと重要な事だったのかもしれない。

なんてそんな事を思って、
とても甘酸っぱく、そして自分をみているような、そんな清々しい気持ちになりました。

この五年生の体験が、今の27歳のタエ子が直面した問題と大きく交錯したのが、
名前忘れたけど鼻水を垂らした貧しい隣の席の男の子との最後の別れの体験でしたね。

あれは本当にうまかったと思います。
すべてがそこに向かいました。

この作品はジブリの側面としてあってもいいとは思いますが、華々しい道を歩いていたスタジオジブリとしてではなく、
火垂るの墓同様、ちょっと横道を歩くような異色の作品として扱われてもいいのかなと感じました。
子供の観る作品ではないと思うからです。

作中、タエ子は27歳ですが←衝撃w
40歳以上でもいいのかなぁなんて感じました。時代的に。
私よりずっと上の世代のお話ではありますが、
私は作中にでてくる作品くらい田舎の出身でもありますし、現在長らく東京在住の女です。

だから私の年齢でもわかりましたが、
田舎と東京在住経験がないのであればもっとずっと上…45歳50歳でもいいのかなというのが
本編を見た感想ですね。


あとあと…1割程度ではありますが、
訛りが強くて←これもたのしんだ!
なんといってるのかわからないシーンもちょこちょこあった((*´∀`))ケラケラ